Webプッシュ対応の中国発ブラウザ「UC Browser」について調べてみました

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先日TechCrunchの記事「Facebook、Googleと協力してモバイルウェブユーザーにプッシュ通知を送信」にて、Webプッシュ通知対応ブラウザとして、Firefoxに加えてさりげなく触れられていたUC Browser。数年前、まだスマホでブラウザが固定化する前にDolphinとかMavenとか試していた頃に見た記憶がありますが、ほとんどノーマークでした。いい機会なのでちょっと調べてみたのですが、メモがてら書いておこうと思います。

UC Browserは中国企業UC Web社が提供するブラウザで、ChromeやSafariがリーチしきれていない中国、インドを中心に普及しています。Google Playだけでも1〜5億DLのレンジで、合計だと調べる限り2012年前時点で10億を突破しているようです。

Wikipediaによると、UC Web社は2014年にAlibabaに買収されており、モバイル検索の会社を合弁で設立したりと、グループの中でもモバイルウェブの先端を追求する役割を期待されているようです。対Baiduみたいなイメージでしょうか。

サービスのほうですが、さすがアジア圏ということでFacebookモードや動画ダウンロード、ADブロックがあったりと、米国企業とはちょっと違うテイストでユーザー目線を貫いている印象を受けます。iOS9で「ADブロックがー!」とか騒ぐのが恥ずかしくなってくるくらいです。

中国のモバイルウェブ周りの競争環境というと、Baidu、テンセント、そしてAlibabaというのがよく話題になります。米国でいうとそのままGoogle、Whatsapp(Facebook)、amazon、という感じでしょうか。これをUC Browserに当てはめるとamazonがブラウザやってるようなイメージですが、amazonは検索領域をやったりスマホやタブレットに進出していますので、現時点で持っていないものだったりこれから押さえたい領域を考えると国は違えど同じような戦略になってくるのかもしれません。

ご存知の通り、アジア圏ではAndroidのシェアが高いので現時点ではWebプッシュを展開しやすいわけです。Chrome主導で始まったService WorkerおよびWebプッシュですが、思わぬ場所で思わぬプレイヤーが活用しまくる、ということになるのかもしれないですね。

FirefoxでWebプッシュ通知が使えるようになるにあたっての雑感

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前回の投稿でも紹介しましたが、ついに2015年11月にFirefoxでもWebサイトでのプッシュ通知ができるようになるそうです。現在のところデスクトップ版からということですが、近いうちにAndroid版でもできることになりそうな気がします。iOSはSafariがやるまではダメそうですね。

Firefox、ここ数年はChromeにシェアを逆転されスマホでも存在感がないので正直インパクトは少ないと思います。自分の周りの感覚でもたまに物好きな人がPCで使っている、くらいな印象。以前は拡張機能が豊富とかメリットありましたが、とっくに抜かされていますし・・

というような状況をふまえると、日本国内でのWebプッシュ、事例としてはPCサイトから出てくるんじゃないかという気がしてます。これでMicrosoftが対応したらなおさらそうですね。BtoB向けのサービスなんか相性がいいかも。そして日本はiOSのシェアが高いのでスマホでのWebプッシュは日本でも米国でもなくアジアのどこかでブレイクするのかもしれません。

とりあえずFirefoxにはWebプッシュの仕様確定やService Worker/Javascript周りの発展、およびChromeやSafariのライバルとなることでのやる気促進、そのあたりを期待したいところです。特に今はプッシュ通知内にユーザーごとに異なるデータを載せることができないので、そこが決まってくると利用方法がいっきに広がりそうです。

FacebookがWebプッシュ導入、Firefoxも今秋対応予定とのこと

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本日、Techcrunchでこちらの記事が公開されていました。

Facebook、Googleと協力してモバイルウェブユーザーにプッシュ通知を送信

そうです。今までは米国内でも若干マイナーな存在(とはいってもVICEとか)だったWebプッシュがついにFacebookに搭載されたというニュースです。

Googleと協力して、というのがよくわからない(勝手にやっても同じなのでは?)ですがとにかくWebプッシュによる再来訪促進効果も含めて結果が見えてきたからこその今回の取り組みなのではと思います。

そして文中さらっと書いてありますが、ついにFirefoxでも11月には使えるようになるとのこと。他にも中国のUC Browserでも、ということで今後もまだまだ対応ブラウザは増えそうですね。

日本でFacebookと考えると大抵の人はアプリで使っていると思います。日本や米国よりはアジアなど新興国で盛り上がってきそうなネタではありますが、今後の対応状況がどうなるか、楽しみなところです。

海外のWebプッシュ配信サービス紹介:OneSignal

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前回に引き続き、海外のWebプッシュ関連スタートアップから注目のサービスを紹介したいと思います。

今回紹介するのはOneSignal社です。こちらもCrunchBaseに掲載されていますが、調達額が200万ドルとRoostより多く、Y Combinatorや日本の楽天も出資しています。2014年創業で、アプリのプッシュ通知から始まっているようですね。紹介文章を読む限りは最近はパーソナライズ機能に注力している感じです。

Webサイトを見てみると目立つところに「High volume, cross platform push notification delivery.」というメッセージとともに各種プラットフォームのロゴがあります。どうやら、クロスプラットフォームでのプッシュ通知ができるというのを差別化ポイントにしているようです。ロゴにCocos2d-xやUnityがあるように、スマホアプリおよびゲームアプリでの利用も想定しているようですね。

トップページのfeaturesのコーナーを見ると、

・15 Minute Setup
・Real Time Tracking
・Incredibly Scalable
・A/B Test Messages
・Segmentation Targeting
・Automatic Delivery

とあります。この特徴から察するに、スケーラビリティを確保しつつ、プッシュ効果の精度向上をサポートすることでプロダクト価値を作っていこうという考えが見えてきます。

 

Chrome向けプッシュ通知サービスも運営

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一方、今年の4月頃からChrome向けのプッシュのページが公開されています。冒頭の資金調達もこのタイミングにあわせてアナウンスしています。こちらはアプリ版に比べると配信数よりも精度向上周りの機能やWordpressのようなブログやEコマースのプラットフォームとの連携に力を入れているようです。アプリのプッシュ通知に比べると新しい技術でもあり、競合状況を考えると、徐々にこちら(Chrome向け)メインになってくるのかもしれません。

 

というわけで、RoostとOneSignalという海外のWebプッシュ関連サービスを比較してみました。どちらもサイト内で「Engagement」という単語を使用しており、メッセージだけ見ると同じようなことを言っているのですが実現方法に違いがあるのがおもしろいですね。

Roost:通知センター機能をWebアプリで実装。どのブラウザでも同じ使用感でプッシュ通知
OneSignal:アプリ向けプッシュに加え、Chromeにフォーカスしたプッシュ通知も開始

 

我々が運営するPushnateはどちらかというとOneSignalに近い考え方のサービスといえるかもしれません。

これは、まだWebプッシュ周りの特に通知管理系の仕様が固まってきていないのと、「プッシュ通知」というコミュニケーションの本質を考えると大量配信よりはターゲティングの精度向上が必要なのではないかと考えているからです。

このへんはまたの機会に詳しくお伝えできればと思います!

海外のWebプッシュ配信サービス紹介:Roost

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さて、今回はちょっと趣向を変えて海外のプッシュ通知系のスタートアップ、特にWebプッシュやService Worker周りのプレイヤーを紹介してみたいと思います。

今回紹介するのは「Roost」です。

Techcrunchのスタートアップ企業データベースのCrunchBaseにも掲載されているのですがどうやら同じ名前の会社が数社あるようでややこしいですね。

2009年に創業、当初はRSSに代わる読者との接点をつくるためにプッシュ的な手法を提供しだしたようです。「サイトを更新したよ」とかを通知するイメージでしょうか?
本国では約70万ドルの資金調達をして事業運営しているようです。

サービス内容は一言でいえばWebプッシュ通知サービスではあるのですが、特徴はブラウザを閉じているときだけのプッシュ通知だけでなく、ウェブサイトに通知センターもしくはメールボックス的な通知機能をつけられるという点です。そのためサポートしている環境が広く、ChromeはもちろんiOSのSafari、IE、Firefox、Operaといったブラウザもサポートしています。また、ジオターゲティングでのプッシュ通知も可能で、O2O的な使い方もできそうです。

利用料は月間10万プッシュまでは29ドル(30日間は無料)、他にカスタム版という応相談のプランがあります。管理画面での分析機能なども一通りそろっていていろんな環境でWebプッシュを試したい人に向いていると思います。

ただ、現時点ではWebプッシュ自体がChromeしか対応できないので仕方はないのですが、正直この見せ方はサービスの一貫性が見えづらいと感じました。

個人的にはWebプッシュの凄さというかセールスポイントは、他のネイティブアプリと同じくOSレベルの見せ方で通知が送れることだと思います。ブラウザで閲覧できるWebサイトの一機能としてであれば他にもソリューションはありますし、LINEやメールアプリに比べてユーザー・デベロッパー双方から見た利便性が高いわけでもないので差別化も難しそうです。強いて言えばメール自体が徐々に使われなくなってきているので、そこをフォローする効果はあるのかもしれません。

日本や米国はiOSのシェアが高いためこういう状況になりがちですが少し目線を変えると各国さまざまな普及状況ですので、今のWebプッシュ関連サービスは、どのエリアでサービス展開するか、というのも大きなポイントになりそうですね。

Webプッシュと、アプリ向けプッシュ通知のメリット/デメリットを比較してみました

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まだまだこれからのWebプッシュ。その概念やUXはアプリのプッシュ通知がベースになっているのは言うまでもありません。私も人に話すときには「アプリだとプッシュ通知来ますよね、あれをWebサイトでもやれるやつです」なんて言ったりしていますし。そしてアプリのプッシュ通知はポピュラーになってからも数年が経過しており、だいぶこなれてきました。もちろんメリットだけでなく、出し方によっては煩わしかったりとデメリットもあったりします。

そこで今回は、新参のWebプッシュとアプリのプッシュ、どこが一緒でどこが違うんだっけ?という違いをあらためてまとめてみました。アプリプッシュという先人の経験?を踏まえることでWebにおいてもより洗練されたプッシュ通知ができればと思います。

■アプリのプッシュ通知
メリット:
・スマホの機能としてはポピュラーなので説明をしなくてもどんな機能か理解してもらいやすい。
・スマホ画面の中で最もいい位置やタイミングで表示されることが多く、圧倒的に目に触れやすい。
・通知のON/OFFがOSの機能として用意されていて、共通のUIで管理できる

デメリット:
・どのアプリも基本はプッシュを送りまくろうとするので、その経験からそもそも邪魔なものと思われやすい。プッシュする内容もアプリによってまちまちであり、ユーザーが自分にとってどんな情報であるかを認識しづらい。
・メールほどアーカイブ性がないので大量に通知した場合にちゃんと見られない可能性がある。
・あくまで通知なので長めのコンテンツを送るのには向いていない

特性を考えるとメッセージアプリやメールなど、パーソナルな情報や何かの結果を通知するのに向いています。言い換えれば、その人にとっては重要な情報ということですね。

■Webでのプッシュ通知
メリット:
・通知タップ時のアクションをURLベースで指定できるので、アクションの幅を広げやすい。アプリのように他のアプリがインストールされているかを気にする必要もなく他のWebサイトに遷移させることもできる。
・JavascriptをWebサイトに貼るだけでプッシュ通知できる。ネイティブアプリ開発が不要。

デメリット:
・そもそもWebでプッシュ通知しているという認識がほとんどないので、何なのか理解してもらいにくい。
・現在Service Workerに対応しているのがchromeのみ(iOSを除く)なので、通知を受け取れるユーザーが限られてしまう。
・現段階で通知することはできるけど、購読管理の手順など、アプリほど決まってない点がある
・メールほどアーカイブ性がないので大量になった場合にちゃんと見られない可能性がある。(アプリと同じ)
・あくまで通知なので長めのコンテンツを送るのには向いていない(アプリと同じ)

以上、現時点でこのへんかな、というポイントを列挙してみました。

Webのプッシュ通知はアプリに比べると、よりWebの利点が活かせるといえそうです。ブラウザさえあればどんなURLも対応できるので、サービス対ユーザーの関係性だけでなく、Web空間の中でどう作用するかを考えるといいのかもしれません。

また、アプリ/Web共通でデメリットとなるポイントがいくつかあります。これらはプッシュ通知自体の弱点だったりもしますよね。Webプッシュでは今後これらデメリットを果たして改善できるのか、も注目です。最近はchromeのアップデートのたびに、ちょいちょいプッシュ通知周りの実装に追加があるようなので、今のアプリとは違う、インテリジェントな環境になってくるのかもしれないですね。

国内のWebプッシュ通知サービスを3つピックアップしてみました

弊社で運営中のPushnate、前回の記事でも書きましたた通りService Workerを使ってWebプッシュを実現しています。実は当初、割と先発だと思っていたのですが、探せば探すほど国内でも同じ方式のプッシュ通知サービスがあることに気づきまして、せっかくですのでいくつかピックアップして紹介してみたいと思います。

①Growth Push(シロク社)
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サイバーエージェント子会社のシロクさんが運営するサービス。もともとネイティブアプリ向けのプッシュ通知や課金の計測ツールなどグロースハックを支援するようなサービスを提供されています。Growth Pushというアプリ向けプッシュ通知の1機能としてWebプッシュができる、という形式ですね。

②bpush(おそらく・・・個人の方)
bpush
こちらはおそらく会社というよりフリーランスに近いエンジニアの方が運営されているのかな?というサービスです。Service Workerとして駆動するJavascript自体を自社のサーバにホストすることができる、というのが他サービスと違うポイントです。

③そして我らがPushnate(プッシュネイト)
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そしてわすれてはいけないのが弊社2Blueが運営するPushnate。Javascriptタグをサイトに貼るだけで、指定した日時や定期的にカンタンにWebプッシュ通知ができます。

現状ではどうしてもChromeの実装状況が影響するため、各サービスともやれることに大きな違いはないかな、という状況です。定期的にChromeのバージョンアップは行われていますので、今後はサービスごとにもっと特色が出てくるのかな、と考えています。というわkで、ぜひ一度Webプッシュ通知を試してみていただければ幸いです。

ブラウザ向けのプッシュ通知サービス「Pushnate(プッシュネイト)」を開始しました!

はじめまして、Pushnateというサービスを運営している有賀(@yukikazu)です。

本日から始まりました当ブログでは、AndroidおよびWeb版のChrome42から実装されたWebプッシュ機能について、機能に関する国内外の関連情報および、弊社にて運営中のWebプッシュ配信サービス「pushnate(プッシュネイト)」に関するお知らせや事例などを紹介していければと思っております。

2015年4月にリリースされたChrome42。そのちょっと前のベータ版時点でService WorkerによるWebプッシュ通知が話題になっていました。タイミングよく4月に開催されたGoogle Developer SummitでもService Workerを紹介するセッションが開催されたのは記憶に新しいところです。

ちょうど、FacebookのInstant articlesiOSの広告カット機能ネタなど、最近の各プラットフォームの動きを背景にWebかアプリか?という話題もにわかに盛り上がってきた感があります。国内外でもいくつかService WorkerによるWebプッシュに関連したサービスが出てきており、まだまだ黎明期の仕組みではありますが、我々も実践しながらアウトプットしていければと考えております。

それでは、今後ともよろしくお願いいたします。